ウラ話大全URA-BANASHI
アニメ・エンタメ / アンパンマン

アンパンマンは、作者の戦争体験から生まれた

自分の顔をちぎって差し出すヒーロー。その優しさの奥には、作者が戦地で味わった飢えの記憶があったと言われます。

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子どもたちが最初に出会うヒーロー、アンパンマン。悪者と戦うこともあるけれど、彼の一番の仕事は、お腹を空かせた誰かに自分の顔を分けてあげることです。考えてみれば、ずいぶん変わったヒーローだと思いませんか。力で敵をねじ伏せるのではなく、自分の体を削って人を救う。

この独特のヒーロー像には、作者やなせたかしさんの壮絶な過去が隠されている、という話があります。やなせさんは戦争中、兵士として中国大陸に渡りました。そこで直面したのは、敵の銃弾よりも恐ろしい飢えだったと言われます。

さらに、昨日までの正義が終戦とともにひっくり返るのを目の当たりにした経験。何が正しいのかわからなくなった中で、それでも絶対に変わらない正義とは何か。やなせさんがたどり着いた答えが、飢えた人にパンを差し出すことだった。そう語られています。空腹の前では、どんな正義も色あせる。その実感が、丸いパンの顔に込められたというのです。

しかも、最初に描かれたアンパンマンは、いま私たちが知る丸い顔のキャラクターではなかったとも言われます。最初は大人から「顔を食べさせるなんて残酷だ」と眉をひそめられたという話まであります。いまや誰もが知るヒーローの誕生には、大人たちも知らない長い物語があったのです。

  • 敵を倒さないヒーロー

    アンパンマンの活躍の中心は、戦いよりも人助けです。暴力より献身を重んじる姿勢が、戦争を知る世代の思いを感じさせると言われます。

  • 自分を傷つけて与える

    顔を分け与えれば、アンパンマン自身は力を失います。自己犠牲を前提にしたヒーロー像は、単なる子ども向けの発想とは思えない重みを持っています。

  • 遅咲きのヒット

    やなせさんがアンパンマンで広く知られるようになったのは、かなりの年齢になってからでした。長い人生経験が作品に込められていると想像させる理由の一つです。

これは本人の証言に裏付けられた話です。やなせたかしさんは自身の従軍体験と飢えについて繰り返し語っており、正義はときに逆転するが、飢えている人に食べ物を与えることは変わらない正義だ、という趣旨の言葉を残しています。戦争で弟を亡くしたことも知られています。

アンパンマンは1969年ごろ、大人向けの作品として、パンを配って空を飛ぶ人間のおじさんの姿で初めて描かれたとされます。1973年に絵本『あんぱんまん』が出版され、自分の顔を食べさせる現在の形になりましたが、当初は大人から残酷だと批判されることもあったと言われます。テレビアニメが始まったのは1988年、やなせさんが69歳のときでした。

ちなみに、アニメ『それいけ!アンパンマン』は、登場キャラクターの多さでギネス世界記録に認定されたことがあります。また2025年には、やなせたかしさんと妻の暢さんをモデルにしたNHK連続テレビ小説『あんぱん』が放送され、アンパンマン誕生の背景に改めて注目が集まりました。

さて、あなたはどちらを信じますか。この噂、誰かに話したくなったら